結論:
高学年の読書感想文は、五つの基本項目をメモし、本の種類に合わせて感想の中心を決めると書きやすくなります。
最初から長い文章を書かず、心に残った場面や事実を一つずつ整理します。
物語は登場人物の選択、伝記は人物の決断、ノンフィクションは知った事実を中心にします。
保護者は答えを作らず、質問とメモでお子さんの言葉を支えれば十分です。
小学校5年生・6年生の読書感想文は、本の内容をくわしく説明するより、心に残ったことと自分の考えを順番に書くとまとまります。
最初から長い文章を書こうとせず、短い構成メモを作るところから始めれば大丈夫です。
・本を選んだ理由と読む前の印象を書く
・心に残った場面と、その理由を中心にする
・物語や伝記など、本の種類に合わせて感想の中心を変える
この先では、構成メモの作り方から文章への直し方まで、家庭で使える形で紹介します。
お子さんがどこで止まっているのかも見つけやすくなります。
高学年の読書感想文は5つの内容を順番に書きましょう
読書感想文は、五つの内容を順番に並べると書きやすくなります。
まずは文章ではなく、短い言葉でメモしてみます。
最初に本を選んだ理由や読む前の印象を書きます
書き出しには、図書館で表紙が気になったことや、友達にすすめられたことを書けます。
「動物が好きだから選んだ」くらいの素直な理由でも大丈夫です。
立派な理由を考えようとすると、最初の一行で手が止まるんですよね。
読む前に題名から想像した内容も、読後の変化につながる材料になります。
あらすじは感想に必要な部分だけ短く説明します
本の最初から最後まで説明しようとすると、あらすじだけで原稿用紙が埋まってしまいます。
心に残った場面を理解するために必要な出来事だけを書けば十分です。
横で見ていると話を省きすぎたくなりますが、感想文の中心は本の説明ではありません。
二、三文で場面を伝えたら、自分の感想へ移ります。
心に残った場面や内容を一つか二つ選びます
読み終えたあとに「どこが残った?」と聞いても、「別に」と返ってくることがありますよね。
そんなときは、本をぱらぱらめくりながら、付箋を貼った所や手が止まったページを探します。
全部について書く必要はありません。
小学5年生・6年生でも、一つの場面を深く考えたほうが、文章はまとまりやすくなります。
なぜ心に残ったのかを自分の考えと結びつけます
主人公が友達に謝る場面なら、「似た経験はあった?」と一つだけ聞いてみます。
同じ体験がなければ、「自分なら謝れると思う?」でも構いません。
何度も質問すると、子どもも少し疲れてしまうんですよね。
答えに出てきた気持ちや理由を短くメモすると、その言葉が感想文の本論になります。
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最後に読後の変化や今後に生かしたいことを書きます
最後は「感動しました」で終わらず、読む前とあとで変わった考えを書きます。
大きな成長や立派な決意でなくても大丈夫です。
「次は自分から声をかけたい」「この問題をもう少し調べたい」など、今の気持ちで十分です。
きれいにまとめたくなりますが、お子さんが本当に思った一言を残すほうが自然です。
高学年の読書感想文「5つの基本構成」図
本を選んだ理由
↓
必要なあらすじ
↓
心に残った場面や内容
↓
そう感じた理由や自分の考え
↓
読後の変化や今後に生かしたいこと
800字・1,200字の読書感想文は文字数を先に配分しましょう
書き始める前に文字数の目安を決めると、あらすじが長くなりすぎる失敗を防ぎやすくなります。

800字なら4〜5段落に分けて構成します
800字の感想文なら、本を選んだ理由、短いあらすじ、心に残った場面、自分の考え、まとめの順に分けます。
原稿用紙を前にすると、800字でもずいぶん多く見えるんですよね。
ただし、一つの段落を150字前後と考えると、書く量が見えやすくなります。
最初は各段落に何を書くか、一行ずつメモするだけでも大丈夫です。
1,200字なら心に残った内容を二つまで扱えます
1,200字では、心に残った場面や事実を二つまで選べます。
ただし、三つも四つも入れると、一つずつの感想が短くなりがちです。
お子さんが「どれも書きたい」と迷ったら、夕食後に二つだけ選び、それぞれの理由をメモしてみます。
二つに絞る作業は少し面倒ですが、下書きに入るとかなり楽になります。
原稿用紙3枚でもあらすじは1枚以内に収めます
400字詰め原稿用紙3枚なら、あらすじは多くても1枚以内を目安にします。
できれば150字から200字ほどに収め、残りを感想や理由に使います。
本の内容を正しく伝えようとすると、親子で説明を足したくなるんですよね。
けれど、心に残った場面が伝わる分だけ残せば、読み手には十分伝わります。
小学5年生・6年生は型を使いながら理由や意見を深めます
小学5年生・6年生でも、最初から自由に構成を考えるのは難しいことがあります。
まずは五つの基本構成に沿い、そのあとで「なぜそう思ったのか」を一文ずつ足します。
6年生だから長く難しく書かなければ、と考えなくても大丈夫です。
学年よりも、お子さん自身の言葉で理由が書けているかを見たほうが自然です。
| 書く内容 | 800字の目安 | 1,200字の目安 |
|---|---|---|
| 本を選んだ理由・読む前の印象 | 100字 | 150字 |
| 必要なあらすじ | 100〜150字 | 150〜200字 |
| 心に残った場面や内容 | 150字 | 200〜250字 |
| 感じた理由・自分の経験や意見 | 300字 | 450〜500字 |
| 読後の変化・まとめ | 100〜150字 | 150〜200字 |
物語・伝記・ノンフィクションでは感想の中心を変えましょう
本の種類によって、心に残りやすい部分は違います。
同じ型に当てはめず、書きやすい入り口を選びます。

物語は心に残った場面と登場人物の選択を中心にします
物語では、主人公が迷った場面や、大きな行動を選んだ場面が感想の中心になります。
「なぜそうしたと思う?」と聞くと、登場人物の気持ちを考えやすくなります。
自分なら同じ行動をするかも続けて考えます。
物語を全部説明したくなりますが、一場面に絞ったほうが書きやすいんですよね。
構成例
- 本を選んだ理由
- 心に残った場面
- 登場人物がそう行動した理由
- 自分ならどうするか
- 読後に変わった考え
伝記は人物の選択と自分の生き方を結びつけます
伝記では、人物が成功した結果だけでなく、途中でどんな選択をしたかに目を向けます。
失敗したあとに続けた理由や、周囲と違う道を選んだ場面も感想の材料です。
立派な人物と自分を比べると気後れするかもしれません。
それでも、考え方の一部分なら生活に引き寄せて書けます。
構成例
- その人物に興味を持った理由
- 人生の転機となった出来事
- 人物が選んだ行動
- 自分との共通点や違い
- これから取り入れたい考え方
科学読み物は初めて知った事実と驚きを中心にします
科学読み物では、登場人物の気持ちを探す必要はありません。
「初めて知ったこと」「予想と違ったこと」を一つ選び、なぜ驚いたのかを書きます。
図や写真のページで手が止まったなら、そこから始めてもよさそうです。
物語のような感動がなくても、知る前とあとの変化があれば感想になります。
構成例
- 本を選んだ理由
- 初めて知った事実
- 驚いた理由
- 読む前に考えていたこと
- 読後に調べたいこと
社会・環境のノンフィクションは問題への自分の意見を書きます
社会や環境を扱う本では、本で知った現状を短く説明し、自分が気になった問題へ移ります。
そして、家庭や学校でできる小さな行動を考えます。
大きな問題ほど、立派な結論を書かなければと思ってしまいますよね。
「水を出しっぱなしにしない」など、今の生活につながる意見で十分です。
構成例
- 問題に関心を持ったきっかけ
- 本で知った現状
- 特に気になった事実
- 自分の考え
- 家庭や学校でできること
| 本の種類 | 感想の中心 | 考える質問 |
|---|---|---|
| 物語 | 場面や登場人物の選択 | なぜその行動を選んだのか |
| 伝記 | 人物の決断や生き方 | 自分と似ている点や違う点は何か |
| 科学読み物 | 初めて知った事実 | 知る前と知ったあとで何が変わったか |
| 社会・環境 | 問題への自分の意見 | 自分や家族にできることは何か |
一言の感想に質問を重ねて構成メモを作りましょう
「おもしろかった」の一言からでも、質問を一つずつ重ねると、感想文に使える構成メモへ広げられます。

「おもしろかった」の理由を一つ質問します
感想を聞いて「おもしろかった」と返ってきたら、「どこがおもしろかった?」と一つだけ聞いてみます。
「どうして?」を続けて何度も聞くと、答えを試されているように感じる子もいます。
こちらはもう少し話してほしいのですが、最初は短い答えでも大丈夫です。
出てきた言葉を、そのままメモに残します。
どこがおもしろかったの?
そう感じた具体的な場面を思い出します
次に、その感情が生まれた場面を探します。
本を閉じたまま思い出せないときは、付箋を貼ったページや、読んでいる途中で笑った所を一緒に開いてみます。
親の記憶で場面を決めたくなりますが、お子さんの手が止まるページを待つほうが材料を見つけやすいです。
セリフや出来事も短く記録します。
どの場面を読んだときに、そう思ったの?
登場人物と自分の考えを比べます
場面が決まったら、主人公や登場人物の行動と、自分自身の考えを比べます。
同じ行動をすると思うなら理由を聞き、別の行動を選ぶなら何をするか考えます。
物語と同じ体験がなくても問題ありません。
「自分なら」と置き換えるだけで、感想に本人の視点が入り、文章にも説得力が出てきます。
自分なら同じ行動をする?
別の行動をするとしたら、なぜ?
読む前と読んだあとで変わった考えを探します
読む前の印象と、最後まで読んだあとの考えを比べます。
「最初は主人公が苦手だったけれど、理由を知って見方が変わった」など、小さな変化で十分です。
大きな学びを書かせようとすると、急に言葉が固くなるんですよね。
題名や表紙から想像していたストーリーとの違いを聞く方法もあります。
最初に思っていたことと、読み終えたあとは何が違う?
答えを並べ替えて段落ごとの構成メモにします
集めた答えは、きれいな文章に直す前に、段落の順番へ並べます。
本を選んだ理由、場面、感情、理由、自分の考え、読後の変化の順に置くと、下書きの見通しが立ちます。
メモが短いと不安になりますが、この段階では一行ずつでも大丈夫です。
足りない部分だけ、あとから質問して補います。
一言の感想を深める質問フローチャート
「おもしろかった」
↓
何がおもしろかったのか
↓
どの場面からそう思ったのか
↓
なぜ心に残ったのか
↓
自分ならどうするか
↓
読む前と考えがどう変わったか
| 最初の感想 | 次に考える質問 |
|---|---|
| おもしろかった | 何が予想と違っていた? |
| かわいそうだった | どの出来事が一番つらそうだった? |
| すごいと思った | 自分には難しいと思ったのはなぜ? |
| 腹が立った | 誰のどんな行動に納得できなかった? |
| 不思議だった | 読み終わっても分からなかったことは? |
| うれしかった | どの人物の気持ちに共感した? |
本と同じ経験がなくても感動しなくても読書感想文は書けます
大きな感動や似た体験がなくても大丈夫です。
違和感や疑問も、自分の考えを表す材料になります。

本と同じ経験がなくても自分ならどうするかを書けます
戦争や病気を扱った作品では、本と同じ経験を探すのが難しいことがあります。
そんなときは、「自分がその場にいたらどうする?」と聞いてみます。
経験がないから書けない、と親子で止まってしまうこともありますよね。
登場人物の行動を自分に置き換えるだけでも、感想文に自分自身の考えが入ります。
登場人物と自分の考えの違いも感想になります
主人公と同じ気持ちになれなくても、読書感想文として問題はありません。
「私はその行動を選ばないと思う」と書き、なぜそう考えるのかを続けます。
共感できないと、感想が間違っているように感じる子もいるんですよね。
違いを言葉にすると、その子ならではの視点が見えてきます。
主人公の行動に納得できなかった理由を書きます
読んでいて腹が立った場面や、納得できなかった行動も感想の材料です。
「どの行動が嫌だった?」「どうすればよかったと思う?」と一つずつ聞きます。
親としては穏やかな感想へ直したくなるかもしれません。
けれど、理由まで書ければ、反対の意見にも十分な説得力が出ます。
つまらなかった場合は期待と違った点を具体的にします
読み終えて「つまらなかった」と言われると、こちらも少し困りますよね。
そのまま終わらせず、「どんな話だと思っていた?」と聞いてみます。
表紙から想像したストーリーと違ったのか、展開が遅く感じたのかを整理します。
期待との違いが分かれば、正直な感想を具体的な文章に変えられます。
分からなかったことや残った疑問からも文章を広げられます
科学読み物や社会を扱う本では、内容を全部理解できないこともあります。
その場合は、分からなかった言葉や、もっと知りたい部分を一つ選びます。
難しい本を選んだのだから理解しなければ、と考えると苦しくなるんですよね。
残った疑問を書き、今後調べたいことにつなげれば、自然なまとめになります。
| 困ったこと | 考えてみる質問 |
|---|---|
| 似た経験がない | 自分ならどう行動する? |
| 感動しなかった | 納得できなかったことはある? |
| つまらなかった | どんな展開を期待していた? |
| 内容が難しかった | 初めて知った言葉や事実はある? |
| 主人公が好きではない | どの行動や考え方が合わなかった? |
| 何も思いつかない | 読む前と読み終えたあとで印象は変わった? |
構成メモを事実・感想・理由の順で文章に直しましょう
短いメモでも、事実、感想、理由の順に広げると一つの段落になります。
いきなり完成文を目指さず、少しずつ言葉を足していきます。
一つのメモを一つの段落に広げます
構成メモに「主人公が本当のことを言えなかった」とあれば、その一行を一つの段落にします。
メモが数行しかないと、これで足りるのか心配になりますよね。
けれど、場面の説明、感想、理由を加えると、自然に文章は長くなります。
夏休みの午後なら、まず一つのメモだけ下書きに直すところから始めても大丈夫です。
本の場面や事実を短く説明します
最初に、感想のもとになった場面を二、三文で説明します。
登場人物の名前や出来事を全部書く必要はありません。
親のほうが話を補いたくなることもありますが、読み手が状況を理解できる分だけで十分です。
本の言葉をそのまま長く写さず、必要な部分をお子さん自身の言葉で簡潔にまとめます。
「私はどう感じたか」を続けます
場面を書いたあとには、「私は心配になった」「少し腹が立った」と、自分の感情を続けます。
「すごい」「かわいそう」だけでも、最初の下書きなら問題ありません。
感想を立派に見せようとすると、急に手が止まるんですよね。
まずは、読んだときに浮かんだ言葉をそのまま置いてみます。
「なぜなら」を足して理由を書きます
感想のあとに「なぜなら」を置くと、理由を考えやすくなります。
「私はもどかしいと思いました。
なぜなら、早く話したほうが誤解が少なくなると思ったからです」という形です。
毎回「なぜなら」を使うと少し固くなるので、下書きができたあとに「その理由は」などへ変えてもよさそうです。
自分の経験や意見を加えて段落をまとめます
最後に、自分にも似た出来事がなかったか考えます。
学校で友達に言い出せなかったことや、家族に謝れなかったことでも構いません。
思い出を無理に探すのは少ししんどいですよね。
同じ経験がなければ、「自分ならどうするか」「主人公とはどこが違うか」を書けば、本人の視点が入ります。
| 文章の役割 | 例 |
|---|---|
| 本の事実 | 主人公は友達に本当のことを言えませんでした。 |
| 自分の感想 | 私は、早く話せばよいのにもどかしいと思いました。 |
| そう思った理由 | なぜなら、隠し続けるほど二人の間の誤解が大きくなると思ったからです。 |
| 自分の経験・意見 | 私にも言い出せずに困った経験がありますが、話したあとは安心できました。 |
| 段階 | 文章例 |
|---|---|
| 構成メモ | 主人公が本当のことを言えなかった。もどかしい。 |
| 下書き | 主人公が友達に本当のことを言えない場面が心に残った。私はもどかしいと思った。 |
| 完成文 | 主人公が友達に本当のことを言えず、一人で悩んでいる場面が心に残りました。私は、早く話せばよいのにもどかしいと思いました。なぜなら、隠し続けるほど友達との誤解が大きくなると思ったからです。 |
| 書きたい内容 | 使いやすい言葉 |
|---|---|
| 理由を書く | なぜなら、その理由は |
| 例を挙げる | たとえば、実際に |
| 反対の考えを書く | しかし、けれども |
| 考えの変化を書く | 初めは、ところが、読み終えて |
| 似ている点を書く | 同じように、私にも |
| まとめる | この本を読んで、これからは |
あらすじだけの読書感想文にならないようにしましょう
本の説明を書いたあとは、感じたことと理由へ移ります。
あらすじと感想を交互に置くと、文章がまとまりやすくなります。

あらすじは本全体ではなく必要な場面だけ説明します
あらすじには、心に残った場面を理解するために必要な出来事だけを書きます。
最初から最後まで順番に説明すると、感想を書く部分が少なくなってしまいます。
せっかく読んだのだから全部伝えたい気持ちもありますよね。
それでも、登場人物がどこで迷い、何をしたのかが分かる程度に絞れば十分です。
一つの出来事を書いたら自分の感想を続けます
本の出来事を一つ説明したら、そのあとに「私はどう感じたか」を続けます。
出来事、感想、理由を一組にすると、あらすじだけが長くなるのを防げます。
下書きを読むと、説明が三段落も続いていることがあるんですよね。
そんなときは、各段落の最後に本人の気持ちがあるかを一緒に確認します。
「すごい」「感動した」のあとに理由を加えます
「すごいと思いました」だけでは、どこに心が動いたのか読み手に伝わりません。
「失敗しても何度も挑戦したから」など、そう感じた理由を一文足します。
理由を聞くと「分からない」と返ってくることもありますよね。
その場合は、「行動」「言葉」「考え方」のどれが気になったか、三つから選んでもらいます。
登場人物の行動に賛成か反対かを書きます
登場人物の行動について、賛成か反対かを考えると、自分の意見が見つかりやすくなります。
どちらが正しいかを決める必要はありません。
親の考えと違う答えが出ると、少し口をはさみたくなるかもしれません。
けれど、お子さんなりの理由が書けていれば、その違いが感想文らしさになります。
自分ならどうするかを考えると意見が深まります
主人公と同じ出来事を経験していなくても、「自分ならどうするか」は考えられます。
友達に声をかけるか、家族に相談するかなど、具体的な行動に置き換えます。
少し考えて黙っている時間もありますよね。
すぐ答えを出さずに待つと、ふだんは聞けない本人の考えが出てくることがあります。
| 文章の種類 | 文章例 |
|---|---|
| あらすじ中心 | 主人公は転校した学校で友達ができず、一人で過ごしていました。そのあと同じ係になった友達と話すようになりました。 |
| 感想中心 | 主人公が自分から声をかけられず、一人で過ごす場面が心に残りました。私も新しいクラスでは話しかけるのが苦手なので、主人公の不安が分かるような気がしたからです。 |
子どもが書けないときは保護者が答えを決めずに質問しましょう
言葉が出ないときは、親が文章を作るのではなく、答えやすい質問でお子さんの考えを探します。

「どこがよかった?」より場面を限定して質問します
「この本を読んでどう思った?」と聞かれても、範囲が広すぎて答えに困る子がいます。
「主人公が友達を助けた場面はどう思った?」のように、場面を一つに絞ります。
夕食後に何度も聞きたくなりますが、質問は一度に一つで十分です。
「うれしい」「変だと思った」という短い言葉も、感想の出発点になります。
子どもの答えをそのままメモしてあとから順番を整えます
お子さんが話した言葉は、文章に直さず、そのまま紙や付箋に書き留めます。
「なんか嫌だった」「自分なら言う」といった言葉でも構いません。
親がきれいな表現へ直したくなるところですが、まず本人の言葉を残します。
メモがそろってから、場面、感想、理由の順に並べると、下書きへ進みやすくなります。
小学5年生・6年生には答えより理由を聞きます
小学5年生・6年生では、感想の言葉が出たあとに「どうしてそう思ったの?」と理由を一つ聞きます。
ただし、理由をすぐ言えないこともあります。
そんなときは、「主人公の行動とセリフのどちらが気になった?」と選択肢を出しても大丈夫です。
高学年だから一人で考えられるはず、と決めつけなくてよいと思います。
親の感想を正解として押しつけないようにします
親が感動した場面と、お子さんが心に残った場面が違うことはよくあります。
「そこより、こっちの場面のほうが書きやすいよ」と言いたくなることもありますよね。
けれど、お子さんが選んだ箇所には、その子なりの興味や気づきがあります。
理由が分かりにくいときだけ質問し、感想の方向は本人に残します。
集中が続かないときは構成と本文を別の日に進めます
本を読み終えた日に、構成メモから清書まで終える必要はありません。
学校から帰ったあとに感想を話し、翌日に段落を作る方法でも進められます。
一度に終わらせたいのは、親のほうだったりするんですよね。
今日は質問に答えるだけ、明日は一段落だけと分けると、お子さんも机に向かいやすくなります。
保護者が使える声かけチェックリスト
| してよいこと | 避けたいこと |
|---|---|
| 子どもの感想を質問で引き出す | 親が感想を決める |
| 子どもの言葉をメモする | 親が文章を丸ごと作る |
| メモの順番を一緒に整理する | 大人らしい言葉に書き換える |
| 意味が伝わりにくい場所を伝える | 親の経験を子どもの経験として加える |
| 誤字や原稿用紙の使い方を確認する | 例文をそのまま写させる |
高学年の読書感想文の構成でよくある質問
書き出しやあらすじの長さなど、親子で迷いやすい点を短く整理します。

読書感想文の書き出しは本を選んだ理由以外でもよいですか
書き出しは、本を選んだ理由だけでなく、心に残ったセリフや自分の体験から始めても大丈夫です。
「題名を見たときは明るい話だと思っていました」のように、読む前の印象を書く方法もあります。
最初の一文だけで長く悩むことがありますよね。
書きやすい入口を一つ選べば十分です。
あらすじは何文字くらい書けばよいですか
800字の感想文なら100字から150字、1200字なら150字から200字ほどが一つの目安です。
ただし、学校から形式や文字数の指導がある場合は、そのルールを先に確認します。
原稿用紙を埋めようとすると、説明が増えやすいんですよね。
感想に必要な出来事だけを簡潔に残します。
本と同じ経験がなくても書けますか
本と同じ体験がなくても、登場人物の行動への意見や、自分ならどうするかを書けます。
戦争や災害を扱う作品では、同じ経験を探すほうが無理があります。
似た経験が見つからないと焦るかもしれません。
読む前後の印象の変化や、初めて知った事実も感想文の材料になります。
つまらなかったと正直に書いてもよいですか
つまらなかったという感想も、理由を具体的にすれば書けます。
どんなストーリーを期待していたのか、どの部分で興味が薄れたのかを整理します。
親としては前向きな感想へ直したくなるかもしれません。
けれど、作品への疑問や反対の考えも、本人らしい読書の記録です。
読書感想文の最後には何を書けばよいですか
最後には、読書を通して変わった考えや、今後してみたい行動を書きます。
「友達の話を最後まで聞きたい」「作者の別の作品も読んでみたい」などで構いません。
大きな決意を書こうとすると、急に作文らしい言葉になるんですよね。
今のお子さんが感じている小さな気づきを結論にします。
保護者はどこまで手伝ってよいですか
保護者は、質問をする、答えをメモする、段落の順番を一緒に整理するところまで手伝えます。
下書きのあとに、意味が伝わりにくい箇所や原稿用紙の使い方を確認するのもよいと思います。
つい文章そのものを直したくなりますよね。
ただし、感想や表現はお子さん自身の言葉として残します。
まとめ|本の種類に合った構成を選べば高学年の感想文は書きやすくなります
五つの基本項目をメモし、本の種類に合わせて感想の中心を決めると、下書きへ進みやすくなります。

まずは5つの基本項目を構成メモに書きます
最初から原稿用紙に書かず、本を選んだ理由、必要なあらすじ、心に残った部分、自分の考え、読後の変化をメモします。
五つの欄がすべて埋まらなくても大丈夫です。
白い原稿用紙を前に親子で固まるより、夕食後に一項目だけ話すほうが進むこともあります。
今日できるのは、心に残ったページを一つ決めるところまでです。
物語・伝記・ノンフィクションで中心となる内容を変えます
物語では登場人物の選択、伝記では人物の決断、科学読み物では初めて知った事実を中心にします。
社会や環境の本なら、問題を知って自分がどう考えたかを書きます。
どの本にも同じテンプレートを当てはめると、かえって書きにくいんですよね。
お子さんが最も話しやすそうな部分を、本論の中心に置きます。
一言の感想に質問を重ねて自分の考えを深めます
「おもしろかった」という一言には、場面、理由、自分ならどうするかを一つずつ足します。
保護者は答えを教えず、お子さんが話した言葉をメモするだけでも十分です。
つい整った文章に直したくなりますよね。
少し不器用でも本人の言葉が残っていれば、その読書感想文には自分自身の視点が表れます。
提出前の最終確認チェックリスト











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